テキスタイル加工編1
最近のプリント技術と表現

 

 

〜染色の基礎知識 プリント技術を中心として〜
講師:池田善光 東京都立産業技術研究所

プリント技術を中心とした、染色の基礎的な知識を写真を交えたスライドを使って、わかりやすく丁寧に説明が行われました。 その内容は、

@染色に用いられる色剤の染料と顔料の違いや、染料分類表の意味についての説明。

A浸染と捺染とは、どう異なっているのか

B浸染はどのような染め方で、使用する染色機には、どのようなものがあるのか。

C捺染では実際どのような染め方をしてプリント製品が 出来るのかなど。

そして、スクリーン捺染には、手捺染、オートスクリーン捺染機、ロータリースクリーン捺染機などいろいろあり、製品としての 浸染製品と捺染製品の見分け方の説明をされました。
直接捺染、抜染、防染などの基礎的な捺染技法、転写捺染、フロック捺染、オパール捺染、リップル加工、インクジェットプリントなどの 特殊な捺染技法を、一人づつ配っていただいたサンプル生地をもとにしてわかりやすい説明がなされました。


講師:池田善光

〜捺染現場からの報告 横浜地場産業の生き残りをかけて〜
講師:吉田 弘志 株式会社 服部センコー 常務取締役

最初にハンドスクリーンプリント(手捺染)の製作説明がありました。

@繊維の分類、A染料の分類、B製版工程、C捺染糊の処方、D捺染加工(綿織物)、E捺染技法、以上6つにわけて進行しました。 トレースを行う腕の良い職人さんやトラブルの生じない良い型を作る事が重要であるという。

スカーフなどの製品作りが多いようですが現状としては、繊維製品全般に言えることではあるが、競争力のある中国製が強く大変苦しい 状況であるという。
そのため、差別化、新規性のあるものとして、日本独自の技術である光触媒を取り入れた製品作りに注力しているという。
抗菌性、防臭性、ホルムアルデヒド分解など、人に優しいさまざまな機能が洗えば半永久的に効果があるので、これから期待が出来るもの として楽しみである。

こちらの会社では、捺染工場としては日本ではじめてISO(14001)を取得しており、国際的な認知度アップにつながっている。

                     レポート 内田滋


講師:吉田弘志