織り技術の最前線
講師: 山口英夫 (株)織元山口代表取締役
今回は米沢市の織元であると共に国際的アーティストでもある山口英夫氏に講演頂いた。 「プリントと同じ様に織れないだろうか」という出発点から、印刷原理を応用して写真の織物表現を
開発し、コンペ受賞で世界的に有名となった独自の作品スタイルに至る経緯。 そして「織りの技術はアート→デザイン→プロダクツの順でピラミッド状に広がってゆく」という
多層的ビジョンについて。 更に、現在織元山口が持つ4つの顔(ブランド)の各コンセプトを紹介頂いた。 例えば、作家(Hideo Yamaguchi) の「パーソナルな記憶を織る」という側面。また、織物のみならず ショップ&空間プロデュースまで広がるデザイナーとしての側面。(ORIMOTO
YAMAGUCHI) 「どの様 に使うかというアプリケーションが今後の課題」と語る量産製品としての側面。(O.Yworkstudio)
そして独自のテクノロジーをサービスとして提供する新しいビジネスの側面。(e-orimono.net) プロジェクターには氏が手がけた様々な作品が映し出されたが、そのアイテムの多様さと発想の柔軟さに
目を見張った。氏の活動と同様、多彩な講義内容であった。
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