2003年度TDAテキスタイルスクール
基礎講座 第1回「繊維産業の現状」
日時:2003年5月10日(土)
場所:化繊会館(大阪本町)
関西のデザインスクールの本年度は4回にわたる「基礎講座」 2回の「学生向け集中講座」 3回の「特別講座」 3回予定のTDA会員向け「プロ講座」と多彩なメニューが予定されています。 連休あけの5月10日(土)、2003年度テキスタイルデザインスクール「基礎講座第1回」が開催されました。 参加者は協賛いただいた大阪卸売商業組合や賛助会員の大阪繊維リソースセンターの方々をはじめ24名。
繊維産業の現状 第一講座は「繊維産業の現状」。講師の平岡氏は繊維産業の構造から始まって、グローバル化が進む中での 日本の繊維産業の現状、繊維流通の川中川下動向などを豊富なデータ―を駆使しながら解説いただきました。 日本の繊維産業の脅威となっている中国の実情をふまえ、イタリアの水平分業の実態、新流通のシナリオなど、 新しいビジネスモデルにも踏み込んで提案があり、参加者は熱心にメモを取っておられました。 |
平岡講師 |
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ファッション販売ビジネスの現状 第二講座は「ファッション販売ビジネスの現状」と題し、長年?オンワード樫山大阪支店で販売員教育を担当され ている今林氏から講義を受けました。消費低迷の中にあって、消費者と直接向かい合うファッション販売の厳しさを 認識するとともに、一見華やかに見えるファッションビジネス最前線を支えている販売員の方々の苦労と重要な 職種であることを学びました。 加えて販売職のあるべき姿と、個人個人のキャリアアップを支援するための企業努力が熱く語られ、今「勝ち組み」といわれる企業の底力を垣間見る思いがしました。 |
今林講師 |
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インテリア産業の現状 第三講座は「インテリア産業の現状」を?スミノエの村井氏より講演いただきました。多様化を加速させる消費 動向に対応を図るインテリア業界のありさまを、自社の開発プログラムを基に解説いただきました。綿密な市場分析、海外情報の収集、商品イメージの構築、ブランド政策などの一連の作業プロセスは魅力に富んだものでした。商品企画やデザイン制作を進める上でおおいに参考になったものと思われます。 |
村井講師 |
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今回は川上、川中、川下で活躍されている講師の方々からそれぞれの置かれている現状を解説いただき、現在の繊維産業の問題点と今後の取るべき道筋のヒントを学べた思いがします。新しい知識の吸収に、是非今後予定されているTTSに参加されることをお勧めいたします。 レポート 鈴木 洋行 |