イベントレポート
フセイン・チャラヤン ファッションにはじまり、そしてファッションに戻る旅 |
フセイン・チャラヤンは1994年よりコレクションを行なっているトルコ、キプロス島出身のファッションデザイナーで、展覧会のパンフレットのリード文に「ファッションとアートを越境するチャラヤンの旅の軌跡。服、映像、彫刻によって展開するスペクタルな物語空間。」とあるように他のデザイナーとは逸脱している。 コレクションが行なわれている事と日本ではわずかセレクトショップでしか見る事ができない事しか知らなかった私にとっては、強烈なインパクトを与えてくれた。昔からファッションはアートか、デザイナーはアーティストか?という議論が繰り返されてきているが、アートを気取っているデザイナーは多く、アートということには今迄肯定的にはなれなかったが、彼の作品(映像も含む)を見て、考えさせられました。彼の作品は政治的、宗教的、民族的、社会的、国際的で国際的に高く評価されているのもうなずけるし、セントマーチンの卒業作品がロンドンのブラウンズのショーウインドウに展示され、日本ではあまり知られていないが、有名なアスプレイのプレタポルテのクリエイティブディレクターやプーマのクリエイティブディレクターなどを就任していることを後から知り彼の活躍ぶりがわかりました。 一瞬、他のファッションデザインの展示と比べると作品が少なく思えますが、ディスプレイの仕方や映像の内容や手法を見ると、とても充実した内容で、ファッションに興味がある人だけでなく、アート好きの人も楽しめると思います。 (文責:豊方) |
INERITA, Spring/Summer 2009, photo: Luke Hayes |
Airborne, Autumn/Winter 2007, installation view at the Design Museum, Photo : Luke Hayes |