イベントレポート
「NO-REN展~布というフィールドに幸せの種を蒔こう~」 |
滋賀県、びわ湖の東に位置する東近江市、その五個荘地区は近江商人発祥の地として町並みを保っています。7月に近江商人屋敷での開催が恒例となっています「近江の麻」暖簾展にあわせて、今回は日本テキスタイルデザイン協会・西クリエーション部会の事業「NO-REN展~布というフィールドに幸せの種を蒔こう~」を7月6日から8月1日まで開催しました。 広大な敷地、見事な日本庭園もありながら決して華美には走らず、どこか慎ましやかな佇まいの近江商人屋敷の中に、斬新な作品が並びました。今までに無い光景でした。 それぞれの空間を意識して製作された暖簾、自然に溶け込む暖簾、突然異空間に誘う暖簾、様々な表情が訪れる観光客を楽しませていたと思います。 五個荘の町並みを吹き抜ける風が心地良く布たちを揺らしていました。 観光客だけでなく、東近江観光協会や近江商人屋敷関係者を始め、地元の方々にも好評を得、例年に無く厳しい猛暑を和らいでくれたようです。 毎年は地域の素材である「近江の麻」のオーソドックスな麻暖簾を展示し、涼やかさを届けていましたが、今回のTDAとの連携が恒例事業の活性化、地域ブランド普及と共に、この先の地域活性化に布が果たす役割の可能性を見たように思います。
布を通じ、地域をさらに盛り上げていけそうな予感がしてきました。
地域ブランド「近江の麻」がたなびく町並みを目指して・・・今回蒔いていただいた種を大切に育て、綺麗な花を咲かせて行きたいと思います。 |
福井恵子氏セミナー「布の力・フラッグアート」 |
NO-REN展の会期中である7月10日(土)13:30 ~ 15:00に、近江商人屋敷の五個荘金堂まちなみ保存交流館でフラッグアーティストの福井恵子氏のセミナー「布の力・フラッグアート」を行いました。 35度の猛暑の中、会場の都合により定員を30名とさせていただいておりましたが定員を越える方々にお越しいただき、まさに熱気ムンムンのセミナーとなりました。
スライドの画面では、風に吹かれたフラッグアートが、人々を元気づける象徴としての形として街に掲げられている画像や、人間讃歌・自然讃歌の旗がアートとして屋外にインスタレーションされている画像を観る事ができました。
まさに「布の持つ力」を具現化し、フラッグアートを通して、障害者とのコミュニケーションを目的とした活動や、自然環境保全のための活動、阪神大震災後の援助活動などに積極的に取り組まれている福井先生に、大いに刺激を受けることのできたセミナーでした。 |