イベント

イベントレポート

giftshow2010
毎年恒例の人気イベント「TDA海外インテリアトレンドセミナー」開催

東京/大阪(3月3日)で各1回行われたセミナーの参加者は、東京145名、大阪87名で、長引く不況の影響か、昨年をわずかに下回りました。それでも、一般社団法人として新たなスタートを切ったTDAを代表するイベントであり、セミナー会場にはフルカラー写真入りのレジメだけでは飽き足らず、熱心にメモをとる参加者の方々が多く見受けられました。

また今年から、より多くの団体の皆様からご後援を頂き、特に取材活動とレジメ発行に関して非常に大きなアドヴァンテージとなりました。感謝の意を表し、改めてお名前を記させて頂きます。

ケルン メッセ株式会社 ドイツメッセ ジャパン株式会社 メサゴ・メッセ フランクフルト株式会社
メゾン・エ・オブジェ 日本オフィス どりーむ編集局 マナトレーディング株式会社

以上の皆様、本当にありがとうございました。

今年よりWEBでの申込者が増えた事と、参加者の皆様に事前振込をご協力頂いた事から、去年のような受付の混乱はありませんでした。また、TDA編集インテリアファブリックス年表「WAVE」(第3版)と後援企業マナトレーディングの齋藤社長の著書「インテリアファブリックの世界」の物販コーナーも設けられました。

更にセミナーが始まる前の空き時間を利用して英国の老舗エディター「サンダーソン社」のDVDも放映され、複合的イベントとしての「トレンドセミナー」の今後の発展の可能性を示唆するひとつの区切りの年になったのではないかと思います。

もちろん反省と改善が必要な事は多々あります。
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最大の反省点は有料(¥1,000)であるカラーレジメの表紙の記載が「2011年」となっていた事で、
購入頂いた参加者の皆様には大変申し訳無く思っております。
この場を借りまして、深くお詫び申し上げます。今後はこのような事が無い様に、より厳正な編集作業を
心がける所存です。
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他にお気づきの点などありましたら是非 jimu@j-tda.jp までお寄せ下さい。頂いた貴重なご意見は、
次回のセミナーをより充実したものにするため役立てていきたいと思います。

(怡田勉)

トレンドセミナー発表
 
--各展示会別に、今期トレンドの概要--
 
「ハイムテキスタイル」(heimtextil) 

家庭用、及び商業用テキスタイルの国際見本市

期間:2010年1月12日~15日       
場所:フランクフルト国際見本市会場 
出展者:2,601社            
来場者:73,000人       
リポーター:矢澤寿々子/北原美希

2011のテーマ:R-E-C-O-N-N-E-C-T(再接続)

 エコロジーやサスティナビリティーを底流に置きながら、技術の革新とともに様々な要素が調和、融合、
 再生され、新しいデザインやスタイル、新たな価値基準が生まれる。伝統と革新、超自然とデジタル、
 ローテクとハイテク、グローバルなカルチャーの交流。これまでに作り上げられたコトやモノを肯定
 しながら次の時代へ再接続していく。

トレンドフォーラム:4つのカテゴリー
・SOBRIETY(穏やかな落ち着き)・MIX MASH(調合、ごちゃまぜ)
・WILDNESS(原野、荒野)   ・UTILITY(有益な、実用性)

主なカラー傾向
・カラードニュートラル/グレーとベージュを混ぜたような中間色。暖かみとクールさ。素材の色。
・マルチミックス/エスニックでスパイシー。レトロでポップな遊び心いっぱいの色使い。ニュートラル
 カラーの挿し色。
・ニュートレンドなブルー/グレイッシュ、ダルトーンは穏やかなベースとして、またクリアーなブルーは
 ポイントとして。

パターン傾向
・ノスタルジックな花/ドラマティックな花   ・新しいフォークロア/東欧&中央アジア
・'70レトロポップ   ・グラフィカルイリュージョン  ・デジタル&フォトプリント

クオリティー
・上質感と上品さ/控えめな仕上がり  ・ミニマムアスペクト/ミニマムラグジュアリーとメンズライク
・インディアンインスピレーション/最新技術とハンドワーク  ・リサイクルテキスタイルからの再生

スタイル&ディテール
・立体的な生地細工/レリーフやコサージュ風のフォルム  ・軽量、シンプル、スマートなカーテンツール
・インテリアの壁面からオフィシャルな空間までアートフルなウォールステッカーの活用

 
「ドモテックス」(DOMOTEX) 

国際的なカーペット・フロアカバリングの見本市

期間:2010年1月15日~18日        
場所:ハノーバー国際見本市会場
出展者:1,350社             
来場者:40,000人
リポーター:今野文雄

floor forum:4つのカテゴリー
 
・NATURE(自然)  ・CLASSIC(クラシック)  ・TECNO(テクノ)  ・OPULENCE(富裕)

クオリティー/ストラクチャー傾向
・オーガニック調ウールの多彩な素材  ・極太ウールヤーン、フェルト調ヤーン、多彩なミックス糸
・レザー素材、フィルム、金銀糸の使用 ・フックウィルトン/モケット表現=ハイ・ローの凹凸
・部分にプラス光沢糸の上質感     ・レザー+ファー+箔プリント  など

主なカラー傾向
・素材色を生かしたナチュラル系カラー ・多彩なパープルに赤、オレンジ系をプラス
・アイリスブルーとジュニパーグリーン ・洗練のニュートラルカラー/上質感とリッチ感 など

デザイン傾向
・クラシカルモチーフのモダンな処理  ・凹凸表現、カービングのみの大胆なパターン
・ドローイング感覚の抽象パターン   ・ハンドメイドのビンテージ感覚
・草木柄・オーナメントの減少     ・デジタルアート的パターンの継続


 
「ケルン国際家具展」(messe cologne)

期間:1月18日~23日 
リポーター:今野文雄

カラーとコーディネーションの傾向
・DOMOTEX同様にブルー系やジュニパーグリーンの台頭
・深みのあるダークパープル。ポイントにイエロー系のグラスグリーン
・ソフトなパステルカラー。多彩なピンク系は継続。

PURE TEXTILE 2011
・「ハイムテキスタイル」や「メゾン・エ・オブジェ」でお馴染みの有名エディター9社が、
  ケルン国際家具展HALL11-1に出展。ビジター多数で大変な熱気。


 

「メゾン・エ・オブジェ」(maison&object)

年2回行われる、人気のライフスタイル型展示会

期間:2011年1月21日~25日     
場所:パリ/ノール見本市会場(今年から新設会場を増設)
出展者:2,804社          
来場者:85,098社
リポーター:大場麻美

2011年のテーマ:INTENSITÉ(アンテンシテ/激しさ)
 
メッセージ: 
私たちは感覚をもっと強力にする事で、更によりよく生き、暮らす事が出来るでしょう。
「家」は生命を育む為のエネルギーを生み出す大切な場所です。3Dの体験は、新しいエネルギーと生きる力
(楽しみ)を生み出します。バーチャル+リアルにより、今まで以上の深い実体を体感出来るでしょう。

・HAUTE TENSION:高度の緊張(Elizabeth Leriche)
・hypnotic:催眠(Vincent Gregoire)
・UN-PLUGGED:電源を切って(Francois Bernard)

カラー傾向
・藍を感じさせる暖かいブルーカラー ・暖色のパワフルな組み合わせが新鮮
・ベーシックなイメージのモノトーンカラー(挿し色はイエロー、レッド)
・カラフルなマルチカラー/同アイテムの中の多色使いに注目
・昨年より続く、グリーン〜イエロー/明度彩度に広がりが。

クオリティー傾向
・繊細な凹凸による3D効果(スエット素材の壁紙など) ・ざっくりウール素材
・線や点の集積で出来たアイテムが多くなっている。  ・ファー素材
・ツギハギ表現の面白さ                ・絞り&絣

パターン傾向
・モノトーンが多いジオメトリックパターン   ・イカット&タイダイニュアンスのプリント
・民族的なパターンの新しいカラー展開     ・引き続き多いサークル・パターン
・ギンガムやタータン、マドラスなどシンプルなチェック&ストライプ

スタイル傾向
・ガーリーミックススタイル/高い価格帯にも広がる。カラー使いが楽しい。
・インパクトディスプレイ/コンセプトを感じる提案が充実   ・カスタマイズ可能なアイテム
・構造体(骨組み)イメージ/削ぎ落としたシンプルさが面白い。・近年多い異素材の組み合わせ


2011 PARIS Déco Off

昨年に引き続き、今年もパリ市内のショールームを利用し、エディターの新作発表会である、
Deco-offが開催された。(1月20日〜24日/68ブランドが参加)

Deco Off 全体の傾向
・特にテーマには決まっていないが、自転車を使ったディスプレイがとても多かった。
・各社の新柄は、力作が多く繊細ながら凝ったタイプが多いのが今年の特徴と言える。
 生地〜壁〜ラグと取り扱いアイテムもトータルになっている。