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イベントレポート

高野口パイル ファイブリック展
京都プリント振興会主催「KPA-MAKING WORKSHOP 2015」

 9月26日から28日の3日間、京都文化博物館においてKPA京都プリント振興協会(京都織物卸商業組合、日本図案化協会、京都プリント染色協同組合、京都染型協同組合の4団体で構成)主催による展示会が開催された。

 この展示会は京都におけるプリント服地業界の振興を目的としたもので、染色に携わる13社の地元企業が参加し、華やかさを競うように44点の新作が展示されている。今回で10回目の開催となるこのたびの展示会は、テーマがCOLOUR ILLUSION <色たちの反乱>だそうで、確かにそれぞれの作品が自由な発想で、のびのびと色の表現を楽しんでいるのを感じることができた。旧来のプリント技法と最新のインクジェット・プリントによる作品が同居しているが、染の技術を要以上に頼ることなく素直な加工がデザインの魅力を引き出している。パターンは多彩で、微細な写実からモダンなものまで幅広い。これらが何の違和感もなく隣り合うのは、さすが伝統の美学に鍛えられた強みか。また配色違いによりイメージが大きく変化するのを見比べるのも楽しい。プリントの下地となる素材は今回脇役に徹し、プリント柄やカラーの豊かさを引き立たせているのに好感が持てる。 テキスタイルの楽しさをより効果的に表現しているのは、カーニバルを彷彿とさせるディスプレー。プリントの楽しさを充分に引き出すことに成功している。

 AD担当の福井健二氏は「純粋にプリントテキスタイルがこんなに楽しいものかと、素直に感動してもらいたい。」と話しておられる。

(文責:鈴木洋行)

高野口パイルファブリック展会場風景 街ECO
高野口パイルファブリック展会場風景 アウトドア