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イベントレポート

INTER TEXTILE SHANGHAI HOME TEXTILE
 

2012年3月に新井淳一氏のRCA名誉博士号と傘寿に集う会が学士会館で行なわれたことが記憶に新しいが、
2013年1月には60年の布づくりを紹介する展覧会が開催された。

既に知られているが、日本ではとても少ない世界に認められている、テキスタイルプランナーである
新井淳一の新作を含め約60点が展示されている。

はじめの展示室は暗室である。
そこにはテーブルの表面を湾曲させその上に布をおき、明暗のライティングを施す。
布と光のコラボレーションがずらりと展開されていて、その迫力に驚かされる。
壁際には、手で直に触れたり、ルーペで大きく布をみる仕掛けもある。

次の展示室には、鑑賞者を布の渦のなかを歩かせ、何かを感じさせる布との交流の場になっている。
渦を通り抜けると、天井高くから吊るされた、華やかで迫力ある布の森が現れる。

この展示室最後には壁一面に大迫力の白い布が埋め尽くされている。

そして、映像と音による演出で新井淳一の創作の背景を紹介し、最後は年表で詳しく知ることができる。

多くの布の展覧会はただ上から吊るすだけの見せ方が多い中、
ストーリーをもたせ魅力的に構成された刺激的な展覧会だった。


 
 
 
 
 
(文責:豊方)