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イベントレポート

帝人ファイバー リビング展示会
「考える集団」〜原糸メーカーの取り組み〜

 「リビング展」としては第2回目になる。原糸メーカーが製品を作り直接小売りに販売するというので興味をもった。低迷、混乱する繊維産業。原糸メーカーも主体の原糸生産は海外(特に中国)に生産をシフトし、国内での存続は薄くなってきている。特にリビング分野は将来が期待される分野と言われてきたが、これに反して停滞している。そんな中、原糸メーカーが製品を作り、直販に進出してきた。武器は機能素材を使っての製品作り。

■カーテン分野
「ECORT」循環型リサイクルシステム。[つくる]→[つかう]→[あつめる]→[もどす]をアピール。昨年より販売しているが、販路は少なく、コレクションの差別化も難しく苦戦。他社の製品も回収することで販路拡大に繋げて行くとのこと。

■寝具、寝装分野
この分野は4年前よりスタート。機能素材が評価され販路は徐徐に拡大し、売り上げも伸びてきている。主に寝具類の中材としての用途が多いが、柔らかさや肌触りなどの利点を生かしたカバーリングも品揃えに加え省エネに役立つ、キルトの大判ポンチョ(ブランケットサイズ)を企画カウチポテトの必需アイテムとして注目される。(*昨年アメリカで大ヒットしたアイテム。)大変軽く、フィット感もあり暖かく、価格も手頃。中材としては「SOLOTEX」「V-lap」「エアロプセルガンマECO」が出展されていた。

原糸メーカーがブランドメーカーとして、製品を作り直販していき。小売業が企画し自社ブランドのモノ作りを進めるなど流通段階のポジショニングを超えたマルチ競合時代に突入している。どの企業も「考える集団」にならないと明日は無い。

(文責:杉山)

高野口パイルファブリック展会場風景 アウトドア
寝具の機能中材各種
高野口パイルファブリック展会場風景 街ECO
大判のポンチョ
高野口パイルファブリック展会場風景 街ECO
「SOLOTEX」