イベントレポート
第16回通常総会レポート |
平成22年5月22日(土)第16回通常総会が、大阪市中央区にある日本綿業会館で
開催された。(総会出席者30名 委任状59名)
開会に先立ち寺井理事長より挨拶があり、激しさを増すグローバル化、国内消費の低迷や産地の疲弊など、繊維産業の先行きは極めて不透明ではあるが、産業におけるテキスタイルデザインの果たす役割はますます重要になってきている。TDAの活動は、NIFなど業界団体との連携で産業界への提言や国内繊維産地へのデザイン支援を強化し、海外トレンドの紹介や中国での展示会開催などで国際化への対応を図ってきた。協会の活動はますます多岐に渡っている。会員の皆さんとこうした動きをさらに加速させたいと決意が述べられた。
総会は大高理事の司会で審議に入り、定款に基づき寺井理事長が議事運営にあたった。
小川事務局長の説明で第1号議案、2号議案と2009年度の活動報告、会計報告があり、承認された。なお監査報告では梅田監事より収支決算及び財産目録等の会計が適正に行われているとの報告が行われた。
続いて本年度の活動方針に移り、各事業部より担当理事から活動計画が説明された。合せて役員人事、予算が討議された後、両議案は承認された。(第3号議案から第6号議案)
新組織では東日本のビジネス研究部会の名称を変更し、事業企画部会とした。これは今後公益事業化を推進するための措置である。各事業部からは内外の展示会出展やセミナーの開催計画が提示され、例年にない多彩な事業が予定されている。
なお昨年度より検討されてきた法人化に向けての作業を、さらに進めることが確認された。
1時間余の熱心な討議の後、総会は終了した。 以上 (文責:鈴木洋行) |
総会の様子 |
総会基調講演「ポップな日本のテキスタイルデザインの創造」 |
●日時:2010年5月22日 15:00〜16:30 今回の基調講演は、今話題のSOU・SOU代表兼プロデューサーの若林剛之氏をお迎えして行われました。 大高氏の司会により、前半は若林氏のお話し、後半は質問形式で進められました。まず、映像を見ながら一つ一つの仕事に出合ったきっかけや、その仕事への思いなど丁寧にお話し下さいました。よく知られるポップでかわいい地下足袋、伊勢木綿・有松絞り等の産地とのコラボによるもの作り、ジブリミュージアムのグッズ等。脇阪氏のテキスタイルデザインを見事に商品として落とし込んでいく優れたプロデューサー・若林氏のお話に皆引き込まれていきました。 若林氏は、講演の中でSOU・SOUのもの作りについて、日本の伝統の軸線上にあるモダンデザインを作りたい、納豆・シャケ・味噌汁のような日本の大衆文化を作りたい、そして50年後くらいに『平成の和柄』だったなという物をつくりたい、と述べられました。さらに若林氏は地場産業についても言及され、たくさんの伝統的な素材は若い人との出会いを待っている、と話しを続けられました。ピュアな目で素材を見て、かわいいデザインをのせて売り出す事で、地場産業に新たな風を生み出すのではないか?まず何か良さを知ってもらうことが大切なのでは?と特に若い方達に向けて語って下さいました。 時代を読み取る力と直感力にすぐれた若林氏のお話しは、とても興味深く、また考えさせられる貴重なものでした。そして、日本のテキスタイルに、別の角度から新しい風を吹き込んで下さったような小気味よさを感じました。 |
SOU・SOU代表 若林氏 |
講演の様子 |
交流パーティ |
●日時:2010年5月22日 17:00〜19:00 |
パーティの様子 |
SOU・SOUのスタッフ |